たまごの白身(卵白) 保水力でフワフワ料理に/ためしてガッテン

今週のテーマは、「卵白」「たまごの白身」です。


卵白で城が建つ?

坂本龍馬の写真との関係は?


和食の達人・野崎洋光さんは、究極の卵料理を紹介。

料理学校教授の鈴木哲也さんは、ルイ14世時代の料理「卵の雪」を再現してくれた。

はんぺんをフワフワにする方法まで登場。

お弁当に使える「5時間たっても極ウマの裏ワザ」まで見せちゃいます。


<実習コーナー>

「タケノコとセリの ほろふわ80℃蒸し」
「卵白でふっくら! 鶏むね親子丼」
「失敗知らずの卵白スクランブルエッグ」



2013年4月24日放送の「ためしてガッテン」より、「卵!98%使い切りワザ」からのメモ書きです。




ガッテン 卵白 使い切り技




白身に注目


ササミ
先週に引き続き、今回も食材がテーマです。

身近な食材、「たまご」

…なんですが、卵は卵でも、あまり注目されない子が主役。

それは、「卵白」。つまり、「白身」です。

エノキ
卵白?

白身って、捨てることもあるくらいですよね?

ササミ
ところが、ギッチョンチョン。

これが、いろいろと使い道があるんです。

知らない人は、人生の半分を損してるぐらい。

エノキ
白身って、けっこう優れてるんだ。



ササミ
とはいえ、卵白のイメージというと、こんな感じなんです。


街頭で聞いたところ、白身を捨てたことがある人は、57%もいた。

卵黄だけを使うことって、けっこう ありますもんね。


さらには、卵白に対し、こんな意見が。

「塩気のない鼻水みたい」
「使い道が少ない」
「ナメクジが通った跡みたい」
「卵黄の味を薄めるや~つ」
「なぜ、存在するのか分からない」

エノキ
えらい言われようですね。

家での私みたいです。




ササミ
卵への想いは、人それぞれ。こんな人がいましたよ。


千葉県在住の63歳の男性には、悩みがありました。

あることがきっかけで、卵かけごはんが嫌いになったのです。


小さい頃、朝食の定番は、卵かけごはんでした。

お姉さんが丼で卵を溶いてくれて、それを兄弟で分け合う。

やさしいお姉さんは、まず最初に、男性のお茶碗に溶き卵をかけてくれました。

ところがです、お茶碗に のっかったのは白身ばかり。

十分に、かき混ぜられてなかったんですね。

白身の部分だけが、どろ~んとお茶碗に流れてきた。

黄身のない卵かけごはんを食べるのがすごく嫌だったと、男性は振り返ります。

エノキ
あらら~。

ササミ
ところがこの男性、このままでは終わりませんでした。

9年前に、ある発明を思いついたのです。

それが、「卵をかき混ぜる棒」

商品名は、「まぜ卵」

よく見ると、先にカッターがついています。

これで卵白が細かく切られて、全体的によく混ざるんですね。

長年の研究の結果、理想の溶き卵を手に入れたってわけ。

ご本人がおっしゃるに、「50年越しの恋」。

エノキ
すごい執念ですね。

でも、発明するのに、いくらくらいかかったんだろう?

ササミ
費用は、生命保険を解約して作ったそうですよ。

400万円から500万円ぐらいだといいます。

エノキ
どひゃ~!

ササミ
でも、この商品、40万本の大ヒットとなったんですよ。

エノキ
よっ、40万本?

食へのこだわりとは、あなどれんもんですなあ…。




時間がたっても おいしいお弁当


ササミ
あまりイメージのよくない卵白ですが、まずはそのイメージを変えちゃいましょうか。



東京にお住いの女性。

娘さんたちが大好きな、玉子焼きを作りました。

この日は公園で、ママ友たちとピクニック。

そこで評判を呼んだのが、ある料理でした。

卵と関係するある料理って、何だと思います?

玉子焼き?

実は、玉子焼きは、そうでもなかった。

フツーだという評価。

でも、ある料理は、大絶賛だったんです。

卵白を使うことで、おかずが激変したんですね。


それは、ササミのフライ、エビチリ、鶏むね肉のソテー、それに、肉団子。

でも、卵白を、どう使ったんだろう?。



ササミ
その前に問題です。

卵でヒヨコになるのは、どの部分でしょうか?

エノキ
ハーイ、ハーイ!

たぶん、黄身!

ササミ
答えは、黄身でも白身でもなく、「胚盤(はいばん)」

黄身の中にある透明な細胞質です。

じゃあ卵黄はといえば、胚盤が成長するための栄養源なんですね。


では、白身は何のためにあるんでしょう?

実はこれ、卵黄を守るためのクッションの役割なんです。

卵白のおかげで、卵を激しく振っても、卵黄はほとんど動かないですむ。

もし、卵白が水だったら、卵黄はもうグチャグチャになっちゃう。

卵白は、卵黄を守ってくれているんですね。



そんな卵白が持っているのが、保水力。

試しに卵黄だけで だし巻卵を作ったところ、もう、ボソボソでした。

ということは、だし巻卵は、卵白のおかげでフワフワになっていることが分かります。

保水力があると何がいいのかといえば、固体と液体の中間の ゼリー状になる力が強くなるんです。


では、鶏むね肉に卵白を使った場合、どうなるか?

肉の中に卵白を入れて、加熱します。

すると、60℃付近で、卵白が動き出した。

卵白のタンパク質の構造が壊れて、ほどけ、広がるんです。

さらに温度は上がり、70℃付近。

お肉が縮んで、肉汁が出てきましたよ。

でも、ご安心あれ。

出てきた肉汁を、卵白がキャッチしてくれました。

これが卵白の保水力なんです。

加熱は続いて、80℃に。

すると、卵白のタンパク質が、プリン! プリン! と、固まった。

80℃で卵白タンパク質が、肉汁を抱え、固まってくれました。

このおかげで、5時間たとうと、つかまえた肉汁を離さないでいてくれます。

これが、時間がたってもお弁当がおいしくなる秘密。



<卵白を使った鶏むね肉のソテー>


(1) お肉を、好みの大きさに切ります。

(2) そのお肉に、フォークで穴を開ける。

(3) 袋に肉を入れたら、卵白を投入。1分間ほど、しっかり もみ込みます。

(4) それを、10分間 置いておく。


これでお肉が卵白を吸ってくれます。

あとは、焼くだけ。

焼いたお肉の水分量は、卵白なしが17%減になるのに対し、卵白ありだと6%減にとどまります。



先ほどのお弁当ですが、鶏むね肉のソテー、ササミのフライ、エビチリに、この「もみ技」が使われているんです。

もみ技1分と放置10分で、しっとりフワフワ。

ちなみに 肉団子には、つなぎに卵白を使いました。


エノキ
これはもう、卵白を捨てるなんて、できませんね!

白身ちゃん、愛おしい!


ササミ
卵白の保水力効果で、5時間たっても おいしい おかずができるんです!

エノキ
ガッテン! ガッテン!




意外な卵白効果


世田谷区立郷土資料館に、坂本龍馬の写真が所蔵されているそうです。

昔の写真は 紙に薬品をのせて、色を出していました。

その際、まんべんなく薬品をのせておくために使われていたのが、卵白の保水力。

このような昔の写真の表面には、卵白が塗られてるんですね。


卵白の使い道は、他にもあります。

アンブヒマンガの丘の王領地(マダガスカル)、サンペドロ城塞(フィリピン)、卵城(イタリア)。

これらの建築物にも、卵白が使われているといいます。

卵白には、粘着性という特徴がある。

この特徴を活かし、卵白がセメント代わりに使われていたのだという。

ただし、これはあくまで、「そう言い伝えられている」ということ。

つまり、推定ですね。




ルイ14世の卵白料理


350年前にフランスで出版された、伝説の料理本。

フランソワ・ピエール・ラ・ヴァレンヌ著「フランスの料理人」(1651年出版)。

この本には、ルイ14世も食したであろう宮廷料理のレシピが記されています。

現在のフランス料理のルーツが、ここにあるのです。


その中に、卵白の魅力を最大限に生かした料理が、ありました。

今回、フランス料理の達人・鈴木哲也さん(エコール辻)が、それを再現してくれることになりました。


見た目は、グラタンのようです。

表面にのっているのが、卵白を泡立てたメレンゲ。

焦げ目がついているのですが、もう、フワフワ。

これを割ると、中から黄色い卵が顔を出しました。

おいしそ~。


みなさん試食したのですが、もう感動レベルです。

うなってますね~。

フワフワ感がハンパなく、アワアワ(泡泡)だそうです。


料理の名前は、「ウ・ア・ラ・ネージュ」

日本語に訳すと、「卵の雪」

ピッタリのネーミングですね。




はんぺんのフワフワ技


ササミ
実は日本でも、400年前から続く、メレンゲ料理があるんですよ。

エノキ
400年前?

いったい、何なんでしょうか?

乳ボーロでもないだろうし。

ササミ
答えは、「はんぺん」


はんぺんは、魚のすり身と卵白を混ぜて、よく泡立てて作るんです。

それを四角い型で抜いて、お湯につけます。

このお湯につける工程が、すごく大切。

加熱前 平らだったのが、お湯に通すと、ふっわふわに。

厚さが、倍以上になっちゃった。


はんぺんを通すお湯の温度ですが、工場では、80℃から85℃に管理されていました。

これは、はんぺんの内部が80℃になるように設定されているんです。

すでに勉強しましたよね。白身が固まる温度が、この80℃でした。

卵白は、かき混ぜることで、中にたくさんの空気を取り込みます。

その際、加熱すると、中の空気、泡がどんどん膨らみます。

これで、フワフワの状態になる。

しかし、80℃を超えても加熱しつづけた場合、気泡を作っている膜の弾力が次第に失われてしまい、最後には気泡が割れて、フワフワ感が失われてしまうのです。



<はんぺんのフワフワ技>

80℃以下になるよう(超えないよう)に加熱する。



おでんなどでは、火を止めた後で入れると、いいようです。




卵白料理


最後は、卵白を使った料理の実習コーナー。

教えてくれるのは、和食の達人・野崎洋光さん(分とく山)です。

野崎さんは、人一倍、卵白への思い入れが強いのだという。

そのこだわりを物語るのが、卵白と卵黄を別にした 卵かけごはん。

野崎さんによれば、これこそが卵本来の味を堪能できる究極の料理なんだとか。

その食べ方といえば、まず、卵白だけで ごはんを食べます。

続いて、黄身を崩して、ごはんといただく。

最後に、このふたつを混ぜて、流し込むんですね。

ひとつずつ食べて、最後に合わせて食べる。

合計3つの食べ方が楽しめます。




<タケノコとセリの ほろふわ80℃蒸し>


材料:2人分

卵白 :2個分
塩 :ひとつまみ
たけのこ:40g (細切り)
せり :20g (3cmの長さ)

だし汁 :160ml
薄口醤油:大さじ1+1/3
みりん :大さじ1+1/3
水溶き片栗粉:適量


(1) 2個分の卵白を、角が立つくらいまで、しっかりと泡立てる。
(2) そこに塩、細切りにしたタケノコ、3cmに切ったセリを入れて、かき混ぜる。
(3) それをお椀によそったら、蒸し器に入れ、フタをする。

80℃にするため、フタをちょっとずらします。箸を置いて、すき間を作ってもいい。

(4) 中弱火で、約5分 蒸しましょう。

別の鍋で、上にかけるアンを作ります。

(5) 鍋に、だし汁、醤油、みりんを入れ、火にかけます。
(6) 沸騰してきたら、水溶き片栗粉で とろみをつける。

(7) 蒸し物が完成したら、アンをかけて、できあがり。




<卵白でふっくら! 鶏むね親子丼>


材料:2人分

鶏むね肉:1枚 300g
(卵白をもみ込んだもの)

水 :180ml
醤油 :大さじ2
みりん :大さじ2
長ねぎ :80g (斜め1cm幅に切ったもの)
しいたけ:2枚 (4つに切ったもの)

水溶き片栗粉:適量

全卵 :2個
みつば :適量 (ざく切り)


(1) 切った鶏むね肉をフォークで刺して、卵白を1分間 もみ込む。それを、10分間 置いておきます。
(2) 鍋に、水、醤油、みりん、斜め1cm幅に切った長ねぎ、4つに切ったシイタケ、鶏むね肉を入れ、それから火にかける。
(3) 長ねぎと鶏肉に火が通ったら、水溶き片栗粉を加え、さらに、溶き卵を流し入れる。
(4) みつばを散らしたら、蒸らして、ごはんにかけて、できあがり。




<失敗知らずの卵白スクランブルエッグ>


材料:2人分

卵白 :3個分
長ねぎ :30g (小口切り)
トマト :50g (7~8mmの角切り)
マヨネーズ:30g
サラダ油:適量


(1) ボウルに、卵白、長ねぎの小口切り、7~8mmの角切りにしたトマト、マヨネーズを入れ、よく混ぜます。
(2) フライパンにサラダ油をしいて、材料を投入。火にかけながら、かき混ぜる。
(3) 固まるちょっと手前ぐらいで火からおろすと、できあがり。






NHK ためしてガッテン 2013年 05月号 [雑誌]




「分とく山」 野崎洋光 基本の料理 (レタスクラブムック)


 





ササミ
卵白って、実は意外と使えるんですね。

エノキ
もう、捨てるなんて、もったいなくて できませんね。

ササミ
肉にもみ込む技も、試してみたい。

エノキ
安いお肉でも おいしくなりそうで、いいですな。





次回は、5月15日の放送。

「しつこ~い湿疹 かゆみ まさかの犯人を大発見」。





NHKためしてガッテン 料理の新常識事典




調理の基本大図鑑 ビストロ・マルシェ











 → 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 1月~3月」




tag : ためしてガッテン 食べ物





web拍手 by FC2

にほんブログ村 健康ブログへ

人気ブログランキングへ

高級牛肉に変身! 和牛香とラクトン類/ためしてガッテン

今週のテーマは、「牛肉」

それも、霜降りなどの高級牛肉ではなく、お値段の安いお手頃な牛肉が主役です。


特売牛肉が、高級和牛に変身。

高校生レストランでおなじみ 相可高校 三銃士の挑戦。

ヒントは、和牛香(わぎゅうこう)とラクトン類。

牛肉に一番あう温度は、80~90℃の加熱だった。

おいしい肉の焼き方と、塩肉じゃがの作り方。



2013年4月17日放送の「ためしてガッテン」より、「あの特売の牛肉が!まさか高級和牛の味になる!?」からのメモ書きです。




ガッテン 牛肉がおいしく変身




お手頃肉から高級肉へ


ササミ
さあ、今日のテーマは、牛肉ですよ。

エノキ
私ぐらいの年の関西人は、肉といったら牛肉のこと。

鶏肉は昔、かしわって呼んでました。

関西では、肉じゃがもカレーも基本は牛肉。

家によって違うとは思いますが。


ササミ
牛肉といえば、お高いイメージがありますよね。

エノキ
スーパーでは、基本素通りです。

特売の日や、今日は食べるぞ~! って日にだけ買う。

ササミ
今日は、お安いお肉でも魅力をアップさせちゃうぞ! って企画。

なんと、お手頃な値段の牛肉が、高級牛肉みたいに変身するんです。

エノキ
高級牛肉に?

ホントですか?

ササミ
試食してもらったところ、街のみなさんにも大好評。

その上、この道35年の肉のプロが、「おいしいわ!」と うなった。

エノキ
こいつは、楽しみだ!



ササミ
牛肉の値段って、どれくらいだと思います?

エノキ
お手頃な値段のは、だいたい 100g 100~300円台くらいですかね。

よく見るお安いのは、198円くらい。

これが奮発する値段だと、100g 400~900円台。すき焼きとか、いいですね。

あと滅多に食べませんが、ごちそうとなると、100g 1000円以上とかの肉も。

いつも見るだけですが。

ササミ
今日は、お手頃な牛肉を、何とか ごちそう牛肉に近づけようという試みです。

エノキ
焼くの失敗して、逆側になったことはあるんですけどね。




相可高校 三銃士


ササミ
まず、このテーマに、3人の若者が挑戦してくれました。

名づけて、「肉薄 三銃士(さんジューシー)」。

さて、うまくいくでしょうか?



強力な助っ人を求めて訪れたのは、式年遷宮で話題の お伊勢さんこと 伊勢神宮がある県。

そう、三重県です。

三重県は、松坂牛でも おなじみですよね。

その三重県で今 注目を集めているのが、「三重県立 相可(おうか)高等学校」。

ドラマ「高校生レストラン」でモデルとなった学校です。

レストラン「まごの店」は、実際にあるんですよ。

食物調理科には、プロの料理人を目指す生徒たちが集まっています。


そんな相可高校の生徒の中から、3人の精鋭が選ばれました。

用意したのは、100g 200円のお肉。

これをどれだけ高級肉に近づけることができるか、チャレンジしてもらいます。


まずやったのは、肉の繊維を切ることでした。

次は、漬けること。リンゴをすりおろしたものと日本酒を合わせ、肉を漬け込みます。

牛乳にも、漬けてみました。

肉の創作料理コンクールで優勝したことがある女の子は、保水力のある砂糖とコーンスターチをまぶして、肉汁を閉じ込める作戦に出た。

さすが、考えてますねえ。


さあ、審査タイムです。

審査するのは、このおふたり。

松坂牛を扱って35年。朝日屋の香田佳永さん。

高級温泉旅館 潮路亭亭主の嶋田滋さん。

肉のプロふたりを、うならせることができるでしょうか。

肉そのものの味を評価するために、しゃぶしゃぶにて、いざ試食。

その結果とは?!


元の値段は、100g 200円です。

それが、どう変わるか?


(1) 繊維を切る(肉をやわらかくする)。

評価は、300円に上昇。


(2) 砂糖とコーンスターチで肉汁を閉じ込める。

評価は、300円に上昇。


(3) 肉を牛乳で漬け込む。

評価は、380円に上昇。


牛乳ですが、漬け込んだら、牛乳の中の脂肪分がお肉に吸い込まれて、やわらかくてジューシーな牛肉になるんじゃないかと、考えたそう。


それぞれ評価は上がりましたが、さらに先があります。

3人がタッグを組んで、再度チャレンジしたんです。


すると、評価は、500円にまでアップした。

200円の肉が、500円の評価に。

2.5倍にランクアップ!


ヒントは、高級松坂牛が教えてくれました。

食べたところ、全然ちがう。

そして、どんな牛肉も高級和牛肉に近づけるという、とっておきの方法が収められたビデオテープが届いたんです。

キーワードは、「牛になりきること」。

3人は、耳をつけたり、鼻をつけたりと、牛のコスプレをさせられました。

でも、ここに、ヒントが隠されてたんです。

牛の鼻輪をつけると、においがしない。

そう、この においこそ、大切だったんですね。


日本獣医生命科学大学 松石昌典 教授。

牛肉のおいしさについて研究して20年の、専門家です。

そんな松石さんが命名者の一人になっているのが、「和牛香(わぎゅうこう)」

これは、牛肉なら どんな牛肉にもある におい。

でも、高級和牛に多いそうなんですね。


茨城キリスト教大学の川上美智子 教授。

超高級牛肉の香りの成分を分析してもらったところ、和牛香の特徴を決定づけている成分があることが分かりました。

それが、「ラクトン類」という香りの成分。


このラクトン類、高級牛肉以外で、とても多く含まれているものがあります。

それが、桃。

牛肉のにおいって、実は甘いのか。


さあ、やることが見えてきました。

高級牛肉に近づけるには、和牛香を増すようにすればいい。




和牛香を増やせ


実は、生産者の方々も、和牛香を出すための努力をしてます。

三重県松坂市深野地区。

ここは、松坂牛発祥の地と言われている。

そこで行われているのが、牛にビールを飲ませること。

食欲増進になるのではないかと、いわれています。


でも、肝心なのは、ここから。

生産者の方が、ノコギリを持ち出してきました。

これを使って、何をするのか?


答えは、「マッサージ」でした。

ノコギリで、なでてます。

タワシでブラッシングしたかと思えば、霧吹きで焼酎を吹きつけた。

さらには、ワラで作った道具で、ゴシゴシ。

牛さんは うっとりした目で、気持ちよさそ~。


では、マッサージの目的は、何なのでしょう?

実は、マッサージすることで、皮下脂肪が滑らかになるそうなのです。

それが霜降りにも影響するのではないかと期待される。

(マッサージの科学的効果は、現在 研究中)



和牛香は、牛脂と関係します。

ただ、ラクトン類の発生には、まだ条件がある。

さて、高校生トリオは、どうやって香りをアップさせたのでしょうか?


3人が向かったのは、スーパー。

そこで購入した物の値段は、え? 0円?

高校生トリオが手にしたのは、牛脂でした。

無料でもらえる牛脂の中には、和牛のものも けっこう多いんです。


さあ、牛脂を使って、高校生トリオが再チャレンジします。

まずは、牛脂をお湯に入れて、加熱。

その中で、牛肉を しゃぶしゃぶしてみました。

でも、これだけではダメだった。


次は、焦がしてから、お湯に入れます。

それで、しゃぶしゃぶ。

でも、これもダメ。


では、溶かした牛脂を、直接塗ればどうか?

これは、ちょっと よくなったけど、まだまだ。


でも、ついに、いい方法が見つかりましたよ。

これが成功し、評価は 500円に上昇!

その方法とは?


まずは、お手頃 肉に、細かく切れ目を入れます。

そして、牛脂を刻み、牛肉に練り込む。

これぞ、「人工霜降り」だ。



牛肉の香りの素になる成分は、空気中の酸素と くっついて、初めて できる。

でも、これだけでは、においません。

まだ、ラクトン類は、できていない。

赤身の成分が 脂肪から発生した香りの素に反応を起こし、それが加熱されてやっと、ラクトン類ができるんです。

これが、人工霜降りにした訳。


さて、和牛香ですが、高級和牛肉を食べながら、鼻をつまんだり開いたりすると、香りがよく分かるそうです。

甘いにおいがする。


和牛の魅力は、香りにあったのか。

ガッテン、ガッテン!




牛肉は 80~90℃で


エノキ
牛肉と香りの関係は分かりましたが、家庭ではどうしたらいいんでしょう?

ササミ
その辺も、調べてくれましたよ。


浅草には、古くから牛肉を扱う 老舗のすき焼き店がたくさんあります。

明治28年創業の「浅草今半」。

総料理長の 小川昌樹さんが教えてくれました。

昔は霜降りの肉がない時代もあった。

そもそも、文明開化の時代に食べ始めたのが、「牛鍋」です。

その頃、食べられていたのは、今でいうお手頃牛肉。

霜降り肉が普及しだしたのは、もっと後なんですね。

今半でも、霜降りを使い出したのは、昭和30年頃からだといいます。


そこで、明治時代からの歴史を持つ、牛丼の作り方を見せてもらいました。

まず、グツグツ沸いた秘伝のダシで煮始めたのは、豆腐やタマネギ。

それを取り出したところで、火を弱めて、温度を下げちゃいました。

その沸騰してないダシに、牛肉を入れます。

実は、お肉には一番あった温度というものが、あるそうなんですね。


牛肉の香りと温度の関係。

その感じ方の強さは、以下のようになりました。

40℃で加熱した時に感じる香りの強さを、1とします。

これが 60℃だと、3.5になる。

さらに 80℃だと、5倍になります。

そして 100℃では、1のままだった。

100℃を超えると香りが揮発し、ラクトン類が別の物質に変化するそうなんです。


「ラクトン類などの牛肉の香りを最大限に引き出すのは、80~90℃加熱!」

これで香りがアップするし、加熱しすぎないことで、やわらかさやジューシーさもアップするんです。

それに、肉が縮まない。

「適温の目安は、しゃぶしゃぶで、15~20秒で火が通るくらい」


ただ、注意点もあります。

100℃にならない低い温度で しゃぶしゃぶをしていると、肉汁が出て どうしても お湯が赤くなってしまう。

そんな時は、一度 沸騰させてください。

するとピンクの肉汁が灰汁(あく)に変わってくれるので、これをすくうと、きれいになります。



牛肉には、80~90℃で 香りも肉質もアップ!

ガッテン、ガッテン!




肉の焼き方と、塩肉じゃが


最後は、実習コーナーです。

料理研究家の 林廣美 先生がスタジオに登場。


<焼き肉 香りアップ術>

材料:

焼き肉用 牛肉
(厚さ 3~5ミリ程度)


(1) フォークで、肉にまんべんなく 穴を開けます。

こうすることで、穴から出る肉汁で、ひっくり返すタイミングが分かる。

(2) 鉄板の温度は、180℃程度。ここに、肉をのせます。

(3) 肉の表面を見ていると、肉汁が出てくる。全体が肉汁で濡れてきたら、ひっくり返しましょう。

(4) ひっくり返したら、赤い部分が残らないように、5秒焼いて、おわり。


(肉が厚い場合は、十分火が通るように注意してくださいね)



<塩肉じゃが>

材料:

水 100ml
塩 小さじ1/3
昆布茶 小さじ1/6

牛肉(こま切れ) 150g
じゃがいも 2個
たまねぎ 1/2個
にんじん 1/2本



(1) 鍋に、水、塩、昆布茶を入れる。

(2) 火にかけたら、沸騰寸前の80℃で、牛肉を入れます。

鍋の縁の水から泡が出はじめるのが、目安です。

(3) 牛肉の色が変わったら、取り出す。

ボウルに入れたら、お皿などでフタをする。

(4) 鍋に、ジャガイモ、タマネギ、ニンジンを入れます。

フタをして うんと弱火にし、10分間煮る。

時間が来たらかき混ぜて、再びフタをして、6~7分 弱火で加熱する。

(5) 鍋にお肉を戻し、軽く混ぜます。(弱火のまま)

ちょっとフタをして、30秒 弱火で加熱する。

これで、できあがり。



みりんも醤油も使わずに、肉じゃがができました。





NHKためしてガッテン 料理の新常識事典




高校生レストランひみつのレシピ


 





ササミ
和牛香やラクトン類という言葉は、初めて聞きました。

エノキ
牛肉のおいしさって、香りだったんですね。

ササミ
安い肉がおいしくいただけるなんて、すごくうれしい。

エノキ
これから肉を食べる時は、鼻をつまんで確認しちゃいそうですね。

ササミ
小野アナが最後に言ってたように、鼻つまみ者になりますよ。



[まとめ]


・おいしい高級和牛の魅力は、
 和牛香という香りにあった。

・和牛香は、ラクトン類と関係する。

・ラクトン類を引き出すのは、
 80~90℃の加熱。





次回は、「卵! 98%使い切りワザ」。





ガッテン流!お肉料理のすごい鉄則 (NHKためしてガッテン)




うまい肉の科学 牛・豚・鶏・羊・猪・鹿・馬まで肉好きなら読まずにはいられない! (サイエンス・アイ新書)











 → 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 1月~3月」




tag : ためしてガッテン 食べ物





web拍手 by FC2

にほんブログ村 健康ブログへ

人気ブログランキングへ

冷凍は調理してから、解凍はアルミホイルで/所さんの目がテン!

調理してから冷凍した方がいい料理と、そうでない料理。

急速凍結がいい理由。

家庭で解凍する時は、アルミホイルを活用。



2013年4月14日放送の「所さんの目がテン!」より、「冷凍の科学」からのメモ書きです。(関西での放送)




所さんの目がテン 冷凍の科学




冷凍保存の技


エノキ
ササミちゃんは、冷凍保存とかします?

ササミ
はい、よくしますよ、エノキさん。

えのきをぶった切って、冷凍庫で保存してます。

エノキ
えのきを…ぶった切る…。

はは…。



ササミ
でも、意外と、冷凍って難しいんですよね。

物によって、味が落ちたり、解凍がうまくいかなかったりする。

そんな中、目がテンが、いろんな技を教えてくれました。




調理してから冷凍した方がいい料理とそうでない料理


ササミ
まずは、プロの技 冷凍食品から学びます。

冷凍食品って、調理済みのものが多いですよね。

ということは、家庭でも、調理してから冷凍した方がおいしく保存できるんじゃないかと。

エノキ
なるほど、なるほど。

ササミ
まず試したのが、ハンバーグです。

調理してから冷凍してみました。

それを主婦のみなさんに食べ比べてもらったところ、調理してから冷凍した方が、調理前に冷凍したものより、おいしいという結果に。

8対2で、勝利しました。

ロールキャベツでも、調理してから冷凍した方が おいしいという結果に。



その理由を、和洋女子大学 健康栄養学の柳澤幸江 教授が教えてくれました。

「食品の中に含まれている酵素は、食べ物の味を悪くしたり、食感を悪くしたりします。ですから、加熱調理することで酵素の働きを減らすということは、それだけ食べ物をおいしく保てるということになるんですね」



エノキ
じゃあ、どんな料理も、調理してから冷凍した方がいいんでしょうか?

ササミ
それは違うんですね。

調理してから冷凍すると、味が落ちる料理もあるんです。


<調理してから冷凍すると味が劣化する料理>

・カレー
・肉じゃが
・筑前煮

・すき焼き
・おでん
・麻婆豆腐



野菜やコンニャクなど水分が多い食材は、あまり冷凍にむいていません。

上記料理の中に入っている ジャガイモ、ニンジン、コンニャク、豆腐など、これらは冷凍すると 水分が抜けてスカスカになりやすい。

(カレーを冷凍する場合は、ジャガイモやニンジンは よけた方がいいかもしれませんね)




カギは急速凍結


ササミ
スーパーで売っている冷凍の食材。

これらは、どうしておいしいのでしょう?


東京海洋大学大学院 食品冷凍学の渡辺学 准教授が教えてくれました。

「それは、急速凍結によって、おいしさが保たれているんです」

「冷凍をすると、食品の中の水が結晶化して、氷になります。これが家庭用の冷蔵庫だと、氷が非常に大きくなってしまって、それで細胞を壊してしまうので、味が損なわれてしまいます」



急速凍結したマグロと、家庭の冷凍庫で冷凍したマグロ。

これを、解凍してみました。

すると、家庭で冷凍した物ではドリップが出たのに、急速凍結した物では出ませんでした。

ドリップには、細胞内の栄養や うま味が入っています。

家庭で凍らせると細胞壁を壊してしまうため、ドリップが出やすいんですね。


実は、 -1℃から-5℃の温度帯で、氷が一番大きくなってしまうんです。

それで、細胞が壊れる。

でも、急速凍結だと、その温度帯をすばやく通過することができます。

なので、氷の粒は小さいままで、細胞は壊れにくいんですね。


大事なのは、「-1℃から-5℃の間を 30分以内に通過させること」


エノキ
でも、家庭では、どうしたらいいんでしょう?

ササミ
コツとしては、肉や魚などは できるだけ薄く小分けにすることが大事。
 



解凍技


ササミ
家庭で難しいのが、解凍です。

電子レンジで解凍してて、火が通っちゃったり。

室温で解凍すると、ドリップが出ちゃったりなんかして。


実は、解凍も凍結と同じで、なるべく はやく解凍するのがいいんです。

ここでも、-1℃から-5℃の温度帯をなるべく はやく通過させるのが大事。


空気解凍や冷蔵庫解凍の場合、食品は空気から熱をもらうことになります。

でも、空気の熱伝導率は低いので、どうしても解凍が遅くなってしまう。


エノキ
じゃあ、どうしたらいいんでしょう?

ササミ
理想から言えば、ダイヤモンドがいい。

熱伝導率が、空気の10万倍です。

実際、工業用の人工ダイヤで試したところ、カッターで切るように氷が切れました。

熱伝導率がいいため、手の熱がダイヤに伝わり、まるで切っているみたいに、氷が溶けるんです。

マグロの解凍も、自然解凍で1時間15分かかっていたものが、人工ダイヤで はさむと 30分で解凍できました。


でも、さすがに、ダイヤを使うわけにはいきません。

そこで目をつけたのが、「アルミニウム」

熱伝導率は、空気の約1万倍です。


身近にあるアルミといえば、アルミホイル。

冷凍マグロを、アルミホイルで ピッチリと くるみました。

これをさらに、アルミ鍋の中に置く。

すると、解凍に かかった時間は 45分でした。

室温解凍より、30分早い結果に。

味も自然解凍より、いいようです。




作りおき・使いまわしおかず365日 (講談社のお料理BOOK)





[感想]


エノキ
肉料理などは、調理してから冷凍した方がいいようですね。

ササミ
アルミを使った解凍法は、今度試してみようかな。

忙しい時とか、冷凍して作り置きできる物って便利なんですよ。

一品加える時なんかも、便利。

エノキ
おいしく冷凍&解凍!

いいですね。




冷凍保存節約レシピ―無駄なくスピード・クッキング! (実用BEST BOOKS)






[冷凍に関する記事]

 → 「氷水解凍法と 凍ったまま焼く調理方法/ためしてガッテン」
 → 「氷エノキに干しエノキ、キノコの裏技/ためしてガッテン」



tag : 食べ物 所さんの目がテン!





web拍手 by FC2

にほんブログ村 健康ブログへ

人気ブログランキングへ



FC2カウンター

 RSSリーダーで購読する

 メールで購読する



アーカイブ
 ためしてガッテンの
 アーカイブ 過去記事


 → 2011年 前半
 → 2011年 後半

 → 2012年 1月~3月
 → 2012年 4月~7月
 → 2012年 8月~12月

 → 2013年 1月~3月
 → 2013年 4月~6月

 → 食べ物・料理

 [全記事表示]

にほんブログ村 にほんブログ村へ

カレンダー
03 | 2013/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -
プロフィール

荒巻ケンコー

Author:荒巻ケンコー
カラダを労わるためのメモ帳。

栄養管理でメタボは脱出。
できるところから、他もメンテナンス。

最新記事一覧(サムネイル画像付き)
【卵】 1日何個まで? 認知症に効く鶏肉は?/ゲンキの時間 Sep 24, 2017
【こんにゃく 後編】 丹野益夫さんの しらたき料理/ガッテン Sep 21, 2017
【コンニャク 前編】 しみやすくする方法は砂糖/ガッテン Sep 21, 2017
【長寿】 フレイルチェック/健康カプセル! ゲンキの時間 Sep 17, 2017
【手首の痛み】 スマートフォンサム/ガッテン Sep 14, 2017
月別アーカイブ
カテゴリ
スポンサードリンク
忍者
検索フォーム Google

記事内検索フォーム。
Google
注目記事
注目記事
忍者

注目記事
広告
食べ物の記事
健康の新常識
ダイエット 痩身
検索フォーム FC2
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
Flashゲーム&占いおみくじ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

最新トラックバック
にほんブログ村
ブログパーツ