【更年期障害と橋本病】 ヨガと筋トレでホルモンを増やす/ゲンキの時間


女性も男性もなる、更年期障害。

どうして、重い人と軽い人がいるんだろう?


女性の場合、50±5歳で、「エストロゲン」がほとんどゼロに。

視床下部の暴走が自律神経にも影響を与え、心身の不調の原因に。

ホルモンバランスを整える活動「ホル活」は、寝る前のヨガが良い。


男性更年期障害の体験談。

起き上がれないなど、強い倦怠感が。

20kg 太ったり、圧迫骨折まで。

原因は、「テストステロン」の減少だった。


男性ホルモンを増やすには、睡眠+亜鉛+筋肉。

簡単スクワットを紹介。



橋本病の体験談。



ドクネット:女性医療クリニック・LUNAグループ 門間美佳、関口由紀 理事長。

 埼玉医科大学総合医療センター 内分泌・糖尿病内科 松田昌文 教授。

 千葉西総合病院 泌尿器科 久末伸一 部長。

 伊藤病院(甲状腺疾患専門) 杉野公則 副院長。

ゲスト:松居直美。

ゲンキスチューデント:滝裕可里。

ゲンキリサーチャー:深沢邦之。



2017年5月7日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「あなたの知らないホルモン」「骨折原因は男性更年期障害」からのメモ書きです。




ゲンキの時間 男性と女性の更年期障害




女性の更年期


ササミ
今週のテーマは、「ホルモン」


専門家の話を聞いてみましょう。

千葉西総合病院 泌尿器科の 久末伸一 部長。

「体内で分泌されるホルモンは、身体の働きを調節する 大切な情報伝達、いわば メッセンジャーです」


ホルモンの数は、100種類以上。

でも、ちょっとしたことで分泌量が減ったり、バランスが崩れることがあるんです。

すると、うつ症状が出たり、疲れやすくなったり、不眠になったりと、身体の不調を引き起こすのだ。




まずは恒例の基礎クイズから。


Q)女性の一生に分泌されるホルモンの量は、次のうちのどれでしょう?

 A:浴槽いっぱい。

 B:コップ1杯。

 C:スプーン1杯。











答えは、「C:スプーン1杯」

思ったより、少量なんですね。




さて、女性も男性もなる更年期障害ですが、どうして、重い人と軽い人がいるのでしょう?




まずは、女性の更年期について。


街の方々に、話を聞いてみました。

すると、このような意見が。


50代後半の女性:「なんとなく、うつのような時期があった。更年期うつかな?」「優先順位が決められないみたいな感じから始まって、どんどん生きていくのが つらくなった」


53歳女性:「体力が落ちた。すごく眠くなっちゃう。疲れやすくって」「肩こりを感じるようになった」「めまいも来たことがある」


のぼせや ほてり、汗が吹き出るなどの「ホットフラッシュ」を経験した人も多いようです。



さて、同じ年代の女性でも、症状が重い人もいれば、軽い人もいる。

それは、なぜなのでしょうか?




女性医療クリニック・LUNAグループの 関口由紀 理事長に聞いてみました。

更年期障害の重い人と軽い人の違いは、どういうことなんでしょう?


「性格」や「環境」が関係すると、関口先生は言います。

例えば、旦那さんが転職したとか、介護中とか、子どもが受験したとか。

そういうストレスが多い人は、なりやすいのだとか。


ネガティブ思考の人や、ストレスを受けやすい環境にいる人は、要注意!



さらには、月経前症候群も関係するという。

「生理の前になると、頭が痛くなったり、つらくなったり」というのが強い人は、更年期障害も強い傾向にあるようです。


【PMS】

< premenstrual syndrome > 月経周期の後半に始まり、月経の開始とともに治まる病気。いらいら・怒り・憂鬱・不安・集中力の低下・無気力・眠気・不眠などの精神的症状や、頭痛・乳房の張りや痛み・下腹痛・肌あれ・むくみ・肩こり・便秘などの身体的症状のうち、複数が同時に現れる。

排卵後の黄体期に始まることから、月経周期に伴うエストロゲンやプロゲステロンなどの分泌の変化が関与していると考えられるが、詳細な原因は不明。精神的症状が特に重い場合は、PMDDとして区別される。月経前症候群。月経前緊張症(PMT;premenstrual tension)。

(大辞泉)






更年期障害になると、なぜ、つらい症状が起きるのでしょうか?

それは、女性ホルモンの分泌量に関係があるという。


女性ホルモンの主要成分は、「エストロゲン」

このエストロゲンが、50±5歳の間に、ほとんどゼロになってしまうのです。


女性ホルモンの代表格「エストロゲン」は、卵巣から分泌。

血流にのって体内をめぐり、女性らしい身体を作ります。

また、美肌を作る働きもあるため、「美肌ホルモン」と呼ばれることも。


ところが、卵巣の機能が低下する40代後半になると、分泌量が減少。

この時期が、「更年期」になります。


エストロゲンの減少と更年期


そして、日常生活に支障をきたすほど強い症状が出る場合を、「更年期障害」という。





<更年期障害のメカニズム>


まず、脳の司令塔である「視床下部」から、エストロゲンを増やすよう指令が出ます。

ところが、肝心の卵巣は、機能が低下しているので、作ることができません。

すると、指令を無視された(と勘違いした)視床下部は、混乱してしまうのです。

指令を出しても作られないから、もっともっと指令を出し続け、暴走し始めちゃうんです。

しかも、厄介なことに、視床下部の暴走は、自律神経にも影響を与えちゃうのだ。


この自律神経の乱れこそ、心と体に不調をもたらす原因なんです。




つらい更年期の症状が現れた時の対策を、関口先生が紹介してくれました。



ホルモンバランスを整える活動。

<ホル活>



最近特に注目されているのが、「ヨガ」だという。

寝る前に、たった10分 ヨガをすることで、つらい更年期の症状が改善するという研究結果が。(明治安田厚生事業団 体力医学研究所 甲斐裕子 主任研究員)

乱れた自律神経を整える効果があるんですね。


ポイントは、ヨガのポーズの組み合わせです。


10分のうち、前半は、「英雄のポーズ」や「鶴のポーズ」など、運動強度が高い立ちポーズを。

後半は、「死者のポーズ」や「全身の伸び」など、寝転がってリラックスします。

運動強度が、「高」→「中」→「低」と進んでいく。


ホル活 ヨガ


それぞれ組み合わせることで、よく眠れるようになり、自律神経の乱れを改善してくれるそうです。




男性の更年期障害


ササミ
あまり知られていませんが、男性にも更年期障害が。



[体験談]


46歳の男性、Aさん。

身体に最初の異変を感じたのは、6年前でした。

インフルエンザの症状の、熱のない時のような感じだったという。

頭が痛くて、力が出なくて、だるい。

パワー切れで、くたっとした状態でした。


やがて、その症状は、さらに重くなった。

朝、目覚めても、ベッドから身体を起こすことすらできない。

働き盛りで健康には自信があったという、Aさん。

身体に何が起きたのか、分かりませんでした。


その頃、体重が激増。

1年半で、20kg も増えた。


さらに、思いがけない症状が現れました。

ちょっと重いものを持ち上げたら、腰椎を圧迫骨折したんです。


ついには、会社を休職することになった、Aさん。

なぜ、このような変化が起きてしまったのでしょうか?



Aさんを診断したお医者さんに、聞いてみましょう。

千葉西総合病院 泌尿器科の 久末伸一 部長。


久末先生によると、Aさんは男性ホルモンが極端に減っていたらしい。

ホルモン値は、「5.2」pg/ml でした。

「8.5」を切ると赤信号だといいますから、かなり少ない値です。



<各年代の男性ホルモン平均値>


 20歳代:16.8

 30歳代:14.3

 40歳代:13.7

 50歳代:12.0

 60歳代:10.3

 70歳代:8.5




Aさんは、「男性更年期障害」と診断されました。


男性ホルモンは、「テストステロン」という精巣から出るホルモンがメイン。

このテストステロンは、20歳ぐらいをピークとして、それから年齢と共に、ゆっくり下がっていきます。


女性ホルモンは加齢により急激に減少しますが、男性の場合、ゆっくりと減るんですね。


男性と女性のホルモン減少の比較


ところが、ストレスなどにより、テストステロンが激減することがあるんです。


さらに、ポイントが。

睡眠不足も、テストステロンの大敵なのだ。


男性ホルモン「テストステロン」は、睡眠時に生成されます。

夜間、寝ている間に作られて、朝一番高い状態になる。


テストステロンと睡眠に関する研究データでは、7時間睡眠と徹夜では、差があることが分かります。


テストステロンと睡眠



Aさんも、睡眠不足がテストステロンの減少を呼び、回復しないままストレスを受け、また減り始めるという「負のスパイラル」に陥っていたようです。


テストステロンの働きは、男性らしい身体を作ること。

筋肉を作ってくれるのが、一番の大きな役割だという。

また、意欲や気力を高めるなど、心とも密接な関係が。

さらに、骨を作ったり、内臓脂肪をつきにくくする働きも。


Aさんが太った原因も、ここにありました。

それがメタボを生み、心筋梗塞などの心血管病のリスクが4倍になるという報告もあります。




そんなテストステロンは、女性にとっても、重要なんです。

というのも、女性ホルモンは、男性ホルモンから作られているんですね。


そして、更年期が終わってからも、テストステロンがある方が、女の人も、元気で意欲的に。





テストステロンを増やす活動。

<ホル活ポイント>


「睡眠」「亜鉛」「筋肉」
の3つが大事。




睡眠は、テストステロンの回復に、とっても重要。

 「夜中に何度もトイレに行く」

 「眠りが浅い」

こんな人は要注意。



亜鉛は、テストステロンの生成に、効果あり。

牡蠣や牛肉などに、多く含まれます。



筋肉が増えると、テストステロンの産生量も上がるのだとか。

なので、筋トレが重要に。


久末先生のおススメは、太い筋肉がある太ももを刺激すること。



<簡単スクワット>


(1) 片足を前に出し、もう一方のヒザを床に着くぐらい曲げ、スクワットする。

(2) 1日10回 3セット(片足ずつ)。

無理せず行ってくださいね。

イスなどを使い、手で身体を支えながらでも、OK。



ホル活 スクワット


積極的にホル活をして、元気に過ごしましょう!




ドクネット(1)


女性医療クリニック・LUNAグループの 門間美佳 先生に、解説していただきます。


更年期症状の重い軽いの違いは、性格と環境に関係するようです。


性格ですが、繊細で落ち込みやすい人や、几帳面で真面目、完璧主義な人は、身体の不調にも敏感で、症状が出やすくなるのだとか。


更年期にも身体の症状と精神の症状があるんですが、月経前症候群が強い人は、精神的な症状が強く出る可能性がある。


性格は簡単に変えられませんが、その時期に、何か趣味など、熱中できることがあると良いらしい。

ある患者さんは、「宝塚歌劇団」が好きで、追っかけをしているうちに、更年期が過ぎてしまったそうです。



更年期が過ぎてから、役に立つのが、男性ホルモンの「テストステロン」。

閉経後、女性ホルモンである「エストロゲン」が激減しても、テストステロンから少量作られることがあるのだとか。

そのため、女性も男性と同じく、減り過ぎには注意。

わずかでもエストロゲンがあると、肌ツヤがよくなり、女性らしさが保てるという報告もあるのだそう。
 



橋本病


ササミ
更年期障害かと思ったら、違うホルモンの病気だったというケースが。



[体験談]


55歳の女性、Bさん。

10年以上、病に悩まされているといいます。


始まりは、子どもの進学のことで引っ越した時。

定時の仕事がしたいと思い、いろいろと探した。

いろんなことが慣れなくて、いつも緊張していたので、かなりストレスだったらしい。


その頃から、ひどい倦怠感や、気力が湧かないという症状が。

やがて、家の階段を上がることさえも、億劫に。

当時は、乾燥肌も、ひどかったという。


「更年期に入ったのかな?」と、Bさんは思いました。


そんな時、気になる異変が。

食べなくても、体重が増える。

すごくショックで、周囲に理解されないのもつらかった。


そして、45歳になったある日のこと。

ノドに、何か引っかかるような違和感が。

医師に相談すると、甲状腺の腫れを指摘されました。


実は、それが「橋本病」だったのです。



どんな病気なのか、専門家に教えてもらいましょう。


伊藤病院(甲状腺疾患専門)の 杉野公則 副院長。

「別名 慢性甲状腺炎と言いましてね、甲状腺に慢性の炎症が起きて、甲状腺ホルモンを出す細胞が少なくなって、それでホルモンの分泌が悪くなる」



【橋本病】

(1912年、外科医橋本策(1881~1934)により報告されたことから)
びまん性の甲状腺腫を主な症状とする代表的な自己免疫疾患。甲状腺の組織は炎症性の変化を示す。慢性甲状腺炎。

(大辞林より)




甲状腺は、喉仏(のどぼとけ)の下、気管の前にあります。


甲状腺


ここから分泌されるホルモンは、人間にとって、全身の代謝を活発にさせる元気のもとなんです。


そのホルモンの分泌が低下し、甲状腺の機能が落ちる病気が、「橋本病」

症状は、だるい、やる気が出ない、集中力の低下、肌荒れ、むくみ、冷え、体重の増加など。


そして、患者は女性が多いため、厄介な点が。

一番多いのが、40~50代。

更年期障害だと思って様子を見ていたら、どんどん悪くなって。

そういうケースが少なくないのです。


橋本病を放置すると、甲状腺機能の低下が進み、心不全や意識障害など、最悪の場合、死に至るケースもあるといいます。



現在の心境を、Bさんが話してくれました。

「長く付き合っていくしかないのかなと思っているので、何でも時間をかけて、ゆっくりやるようにはしています」


我慢は禁物。

気になる症状があれば、お医者さんに相談を。




実は、三宅裕司さんの奥さんも、橋本病。

でも、そうだとは、全然分からなかったという。

奥さんの場合、集中力がものすごくなくなったらしい。

物が覚えららないので、イライラしちゃうことも。
 



ドクネット(2)


埼玉医科大学総合医療センター 内分泌・糖尿病内科の 松田昌文 教授に、教えていただきます。



橋本病は、男女比率が「1:9」で、圧倒的に女性に多い。

なので、更年期と同時になる人が、少なくないという。


橋本病の要因として大きな要素を占めるのが、「遺伝」です。

ですから、家系を知ることが大事になると、松田先生はいう。

また、健康診断で、コレステロール値が急に異常値まで上がった場合は、疑った方がいいとも。





女性ホルモンの力でキレイをつくる本



うつかな?と思ったら男性更年期を疑いなさい






[関係する記事]

 → 「男と女の更年期障害、女性ホルモンとエストロゲン」

 → 「不元気症候群 LOH 症候群 テストステロン」

 → 「女性の薄毛と甲状腺機能低下症」




tag : 健康カプセル!ゲンキの時間 更年期 心身の健康





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