胃液逆流タイプ肺炎、予防は 綿棒とおでこ体操/ためしてガッテン

今週のテーマは、「謎の肺炎」

感染タイプでも誤嚥タイプでもない、第3の犯人とは?


寝ている間に、胃液が気管を通り、肺へ。

含まれる雑菌が繁殖して、炎症を起こす。

サインは、ノドがチリチリ焼ける感じ。


脳と誤嚥の関係。

ツバで、飲み込み力 機能チェック。

凍らせた綿棒で、アイスマッサージ。


浜松市リハビリテーション病院、藤島一郎 先生の解説。

予防には、おでこ体操。



2014年11月26日放送の「ためしてガッテン」より、「謎の肺炎が急増中! 死なない新常識」からのメモ書きです。




ためしてガッテン 謎の肺炎は 胃液逆流タイプ




謎の肺炎


ササミ
今回のテーマは、「肺炎」

今、肺炎で亡くなる人が、急増中なのだとか。

年間の死亡者数は、12万人だという。


肺炎といえば、2つのタイプが思い浮かびます。

(1) 「感染タイプ」は、ウイルスなどが口や鼻から侵入し、肺で炎症を起こす。

(2) 「誤嚥(ごえん)タイプ」は、食べ物などが間違って肺の中に入って起こる。


ところが最近、別の怖い病態が、注目されているのだという。

心当たりがないままに、ある犯人が肺に侵入。

怖いことに、一気に炎症を起こし、重症化することも。


感染タイプでも、誤嚥タイプでもない、新しい肺炎とは、どういうものなのでしょう?



ゲストの中村玉緒さんも、肺炎の経験があるのだそう。

ある日、咳(せき)をしたら、痰(たん)に血が混じっていました。

レントゲンを撮ったところ、肺は真っ白だったという。



今回お伝えするのは、ウイルスでもなく、誤嚥でもない、第3の犯人が起こすタイプ。

その第3の犯人が、スタジオに登場しました。

黒いビンに入っていますが、いったい何なんだろ?




まずは、体験談からです。


[体験談(1)]


兵庫県にお住いの、62歳の男性。

フランス人の奥さんと、元気にウィーキングで汗を流しておられます。

(芦屋のマッサン?)

健康に気を遣っておられる、この男性。

6年前、突然、謎の肺炎に襲われました。


初めは、ちょっとした体のダルさだった。

それが急に、悪化したのだという。

体中熱くなって、冷や汗が噴き出してきた。

その時の熱は、39度。

翌日、病院に行くと、肺炎だと診断されました。

すぐに入院することに。


原因としてまず疑われたのは、「誤嚥(ごえん)」でした。

誤嚥とは、食べ物などがうまく飲み込めず、間違って、肺の方へ入ってしまうこと。

ノドのフタの機能低下が、大きな原因だと考えられている。

しかし、この男性、食事がうまく飲み込めなかったり、むせたりすることが、一度もありませんでした。




[体験談(2)]


熊本県にお住いの、77歳の女性。

謎の肺炎を経験した、一人です。


4年前の夜、ノドに強い痛みを感じて、目を覚ましました。

激しい咳が、止まりません。

寒気がして、熱を測ってみたところ、一気に上がったのだという。


病院で まず疑われたのは、誤嚥。

しかし、まったく心当たりがありませんでした。

薬を山盛り飲んでも、大丈夫なほどだった。

飲み込みは、よい方だったのです。


女性は1週間で、無事に退院。

しかし、その後、不思議なことが。

なんと、これまでに10回も、肺炎を繰り返したのでした。

いくら注意しても、肺炎になってしまう。




ササミ
肺炎になる前、感染タイプなら、風邪をひきます。

でも、上のお二人に、風邪をひいた覚えはありませんでした。

飲み込みに問題はないので、誤嚥タイプでもない。


にもかかわらず、お二人とも、何度も肺炎になっています。

男性は、6年間に3回。

女性は、4年間に10回。


謎の肺炎は、繰り返す特徴があるようです。




スタッフさんの実験


謎の肺炎の犯人を探し出すため、向かったのは、鹿児島大学。

大学病院 矯正歯科の、宮脇正一 教授に、協力していただきました。

宮脇先生は、謎の肺炎をよく知る人物。

「ある時間帯に、ある条件が整えば、誰にでも起こりうること」なのだという。


実験のため体を張るのは、ガッテンADの24歳女性。

アラレちゃんメガネが、印象的だ。

夜10時、病院で、肺からノドに、細い管を入れます。

これは、犯人がノド付近に現れた時に反応するセンサー。

その状態で、一晩、眠ります。

犯人が現れるのは、夜、眠っている時なんですね。


実験開始から、2時間後。

センサーに反応がありました。

犯人を捉えたようです。


さあ、第3の犯人の正体とは?




謎の肺炎の原因となる第3の犯人の正体は、「胃液」

でも、胃液と肺炎に、どんな関係が?


食道から胃につながる、胃の入り口部分には、「噴門(ふんもん)」があります。

この噴門のおかげで、胃液は逆流しません。

寝る時は、当然、横になりますよね。

横になると、胃液は、逆流しやすくなります。

そして、寝ている間、噴門が一時的に、ゆるむことがある。

そうなると、胃液が食道に、侵入してしまう。


RESM新横浜睡眠クリニック(白濱龍太郎 院長)の実験。

寝ている女性が、ゴックンしています。

このゴックンで、食道に侵入してきた胃液は、胃に戻るんです。


ところが、ゴックンしない人がいる。

正確に言うと、ゴックンできる回数が少ないために、ゴックンしない時間が長くなってしまう人。


すると、どうなるか?

胃液が、食道に侵入してきます。

実は、胃液には、未消化の食物の中に、細菌が含まれている場合がある。

おっと、逆流してきた胃液が、ノドのフタを通過して、気管に侵入。

肺の方へ、行ってしまいました。

実は、ノドのフタというのは、上から来るものには反応するけど、下から来るものには無防備。

ツバを飲み込まないと、逆流してくる胃液に、反応しないのです。


胃液が気管を通り、肺へ。

こうなると、胃液の強い酸によって、肺の表面が荒れてしまいます。

そこに、未消化の雑菌が、取り付いてしまう。

その雑菌が肺で繁殖して、たいへんな炎症を起こすんです。




藤島一郎 先生の解説


ここでスタジオに、専門家の先生が登場。

浜松市リハビリテーション病院、藤島一郎 院長です。


<胃液逆流タイプの肺炎になりやすい人>

 ・ツバが少ない。
 ・寝る前の暴飲暴食。
 ・加齢。



ドライマウスや、口を開けて寝る人は、夜間の唾液の量が減っているのだそう。

また、寝る前に暴飲暴食すると、胃液が逆流する危険が高まるのだという。

ADさんによる実験の際も、胃液の逆流を実験で捉えるため、わざと寝る前に、飲んだり食べたりしていた。

経験談を話してくれたお二人も、実は、肺炎を発症する前の晩に、夜遅く食事をしていたり、食べ過ぎていたそうです。


「ツバが少ない」「寝る前の暴飲暴食」、この2つが揃っても、一般の元気な人は、胃液逆流タイプの肺炎になることは、滅多にないそう。

ここに「加齢」が加わる、特に虚弱の方、寝たきりに近い方になると、危険性が高まってくるようです。


胃液逆流タイプの肺炎で、一番リスクが高い人は、「胃や食道の手術をした人」

下部の食道括約筋(しょくどう かつやくきん)がなくなってしまうと、逆流しやすくなってしまうんです。


予防には、胃液の逆流を防止することが大事。

なので、ベッドの背を15度ほど起こすのが効果的なのだとか。


<胃液逆流タイプのサイン>

胃液がノドまで逆流してくると、ノドがピリピリ痛かったり、セキが出たりする。

朝起きた時、ノドがチリチリと焼けるように感じる方は、要注意!



肺炎を繰り返す寝たきりの患者さんが、逆流しにくい食事をとると、肺炎が減少するそうです。




誤嚥と脳の関係


巣鴨で、質問。

「ふだんから、飲みにくいと感じますか?」


どうも、年をとると、飲みにくさを感じやすくなるようですね。



石巻赤十字病院 呼吸器内科の、矢内勝 先生。

飲みにくさの原因として、脳に注目しています。

肺炎を起こした後の脳のMRI写真を見ると、白いポツポツが。

実はこれ、脳の血管障害。

つまり、小さな脳梗塞なんです。


矢内先生たちの調査によると、脳の中心部に血管障害が起きた方の7割に、誤嚥が認められた


脳と誤嚥の関係は、どうなっているのでしょうか?



脳の働きと飲み込みには、非常に密接な関係があるようです。


ノドの粘膜には、ものが入ってきたことを感知する、「飲み込みセンサー」がある。

食べ物が入ってくると、脳にそのことを知らせてくれます。

すると、脳では「運動感覚野」という部分が働いて、「飲み込め」という指令を、ノドなどの筋肉に送ってくれるんです。

ノドのフタが閉まるのも、この指令のおかげ。


ところが、隠れ脳梗塞や脳の機能低下により、この働きが衰えてしまうことがあるんですね。

それが誤嚥を引き起こすと、考えられている。




<飲み込み機能チェック>

ツバを3回飲み込む時間を、計測してください。

30秒以上かかる人は、要注意!



ツバを飲み込む回数は、年齢と共に、減ってくるのだそうです。




簡単、飲み込み力アップ術


浜松市リハビリテーション病院。

飲み込み力をアップする方法を、見せてもらいました。


ずいぶんと大きめの綿棒が、出てきましたよ。

水で湿らせて、お口の中に当てる。

すると、ゴックンとなりました。

これを繰り返すのだそう。


実は、この綿棒、水で濡らして、凍らせてあります。

飲み込む力をアップさせるこの方法を、「アイスマッサージ」という。


効果の秘密を、見せてもらいましたよ。

京都府立医科大学 医学研究科の山脇正永 教授。

アイスマッサージを行っている時の、脳活動を分析してもらいます。


注目するのは、脳の前方。

運動感覚野という部分です。

飲み込みの指令を行う場所ですね。


冷たく凍らせた綿棒をノドに当てると、運動感覚野に変化が。

綿棒の刺激で、活性が上がったようです。

普段から脳を刺激してあげれば、その分、飲み込み力がアップするんです。


綿棒ですが、耳かきの綿棒ではなく、口の中をきれいにする綿棒。

ずいぶん、大きめですね。

この医療用の綿棒を水につけて、凍らせておきます。

そして、刺激する時に、少し水をつけて使う。

唇から徐々に、口の奥へマッサージすると、よいそうです。


医療用綿棒


水の刺激と、冷たいという刺激。

さらに、マッサージの刺激。

この3つの刺激で、飲み込みが起こりやすくなります。


アイスマッサージは、飲み込み力が弱っている方にオススメ。

食事の前に行うと、効果的です。



2007年2月21日放送の「死者急増! 肺炎の真実」。

歯磨きをした時の脳と、歯ぐきもマッサージした時の脳、それぞれどのように脳の活性が変わるか、調べたことがあります。

歯磨きに、歯ぐきのマッサージを加えると、脳はより強く活性化。

「歯ぐきマッサージ」は、口腔(こうくう)ケアのみでなく、誤嚥による肺炎を防ぐ有効な手段なんです。

特に、歯と歯肉の間、ポケットの辺りをよくマッサージするのは、よい方法なのだそう。




おでこ体操


ゴクンと飲み込む時に働く筋肉を、「舌骨上筋群(ぜっこつじょうきんぐん)」と言います。

藤島先生が、この筋肉を鍛える運動を教えてくれました。


<おでこ体操>

片方の手を、おでこに当てて、頭でその手を強く押す。

その時、おへそを見る感じで、下を向きます。


1秒ごとに、頭を押す動作を、5回繰り返す。

その次に、頭を押す動作を、5秒続ける。

この2つを、食事の前に行うと、効果的。




おでこ体操、詳細はこちら。


(1) 片方の手をおでこに当てて、頭でその手を強く押す。

手の方も、負けないように、頭に押しつけましょう。

そして、自分のおへそを見るように、下を向きます。

アゴの下の筋肉が、硬くなっていれば、OK。

(2) 1秒に1回。頭を押す動作を、5回繰り返す。

(3) 次に、5秒間、頭を強く押し続けて下さい。

休みをとりながら、これを3回。



食事の前、誤嚥の予防に、ぜひ、どうぞ。




感染タイプの解説


感染タイプで一番有名なのが、「肺炎球菌(はいえんきゅうきん)」というもの。

この肺炎球菌には、ワクチンが有効なんです。

平成26年10月1日から、肺炎球菌ワクチンの定期接種が、受けられるようになりました。

公費助成で、65歳から5年おきの方、または、101歳以上の方が対象です。


肺炎は予防が大事。

問い合わせは、お住まいの地域の役所、保健所まで。




今週の色紙


「よだれは もったいない」

寝ている間に、唾液をゴックンするのは、大事なことなんですね。





NHKためしてガッテン増刊 健康プレミアム Vol.07 2014年 11月号 [雑誌]



嚥下障害のことがよくわかる本 食べる力を取り戻す (健康ライブラリーイラスト版)


 





エノキ
逆流性食道炎はよく聞くけど、胃液の逆流で、肺炎になる可能性もあるのか。

ササミ
唾液って、大事なんですね。

歯の健康にも、関わってくるし。

エノキ
ふだん、ツバを飲み込むことは意識しないけど、これからはやってみようかな。

ササミ
あとは歯磨きと、歯ぐきのマッサージですね。




下の動画では、9分30秒頃から、嚥下(えんげ)力や誤嚥についての説明がされています。

11分頃からは、嚥下おでこ体操が。




アイスマッサージ。




「呼吸体操とおでこ体操」







次回、痛み予防の最新アイテムは、洗濯バサミ?

「マッサージでも治らない! 長引く痛み治療 最前線」。





NHK ためしてガッテン 2014年 秋号



介護する人のための誤嚥性肺炎 こうすれば防げる! 助かる!






 → 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 4月~6月」




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tag : ためしてガッテン 呼吸器科


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