「数字のマジック、モンティ・ホール問題、乳がん検診/ためしてガッテン」

「4割引セール」と「5割分の商品券還元」、どちらがお得?

高い顧客満足度の秘密は?

ガン検診や不動産契約に潜んだ、思わぬ数字の罠とは?


7月06日放送の「ためしてガッテン」より、「数字トリック見破り術」からのメモ書きです。





数字トリック見破り術





4割引セールと5割分の商品券還元


・「4割引セール」と「5割分の商品券還元」、どちらがお得なんだろう?




・1万円の商品を買う場合を考えます。

・5割分の商品券還元の場合は、こう。
・1万円支払って、1万円の商品と、5千円分の商品券がもらえる。
・仮にここで商品券をすぐに使うと、1万5千円分の商品をゲットしたことになります。
・つまり、1万円で、1万5千円分の商品を得たことになる。

・では、4割引きの店では、どうでしょう。
・この店で、1万5千円分の商品を得るには、いくらかかる?

・答えは、1万5千円×0.6で、9千円。
・つまり、5割分の商品券還元の店より、千円安いことになります。
・4割引きの店の方が、お得なんですね。


・「商品券還元」と「現金値引き率」を比べた場合、以下のようになる。

・5割分の商品券還元 → 33.3%の現金値引きに相当。
・6割分の商品券還元 → 37.5%の現金値引きに相当。

・元の商品の値段をA、値引き率をX、商品券還元の割合をY、とすると。

・(A+AY)×(1-X)=A
 ↓
・X=1-(1/1+Y)

・Y%分の商品券還元は、[X=1-(1/1+Y)]%の現金値引きに相当。
(XとYは%表示、30%だと0.3として当てはめる)


・ただしこれには前提があって、店の制度や買う側の利用の仕方によって、変わってきます。
・ここでは、商品券で購入する金額分には新たな商品券がつかない、ということを前提としている。




モンティ・ホール問題


・アメリカで、あるテレビ番組のゲームが大流行に。
・3つの扉の裏に隠された車を当てると、車が手に入るのです。

・1990年、ある雑誌に衝撃の記事が掲載されました。
・IQ228の天才、マリリン・ヴォス・サヴァントが、このゲームで車を当てやすくする秘策を書いたのです。
・しかし、この考えは間違っているとの反論が、多数寄せられました。
・これは司会者の名前をとって、モンティ・ホール問題と呼ばれ、全米を巻き込んだ大論争に。


・ゲームの内容は、こう。

・目の前には、3つの扉がある。
・扉の内、1つには、車が隠されています。
・残りはハズレで、ヤギが入っている。

・回答者はまず、ABCの内、1つ扉を選ぶ。
・このままでは、確率は1/3です。

・しかし、この番組では、扉を決めた後に、残りの扉の内、1つを司会者が開けます。
・例えば、回答者がAを選んだ時、司会者はBかCの内、ハズレの扉を開ける。
・そして聞きます。
・「このままAの扉を開けますか? それとも、変えますか?」

・この時、変えた方がいいのか?
・それとも、変えない方がいいのか?



・マリリンは、「変えた方が当たりやすい」と言いました。
・では、その根拠は?


・仮に、回答者がAを選んだ場合を考える。

・この時、車がAにあると、司会者は、BかCを開ける。
・この場合、回答者は変えない方がいい。

・では、車がBにある場合は、どうか?
・回答者はAを選んでいるので、司会者は、ハズレのCを開けます。
・この場合は、回答者は変えた方がいい。

・同じく、車がCにある場合は、どうだろう?
・回答者がAを選んでいるので、司会者はBを開けることになる。
・この場合も、回答者は最初の選択から変えた方がいいことになります。

・つまり、3つのパターンの内、2つが最初の選択から変えた方がいいことに。
・当たる確率が、1/3から2/3にアップします。



・あるいは、こんな考え方も。

・最初、3つの扉の内 1つ選ぶので、確率は1/3。
・残りの扉に当たりがある確率は、2/3。

・ただし、ここで司会者は、ハズレの扉を開けてくれる。
・なので、残った2つの扉が、1つの扉になります。
・ハズレは司会者が開けることで、消えたと同じになるから。
・ということは、「残りの扉に当たりがある確率 2/3」というのが、選んでない1つの扉に持ち越される。

・この考え方でも、1/3 → 2/3 の確立になります。


・といっても、当たりやすくはなりますが、100%当たるわけでもありません。
・ハズレる時は、ハズレる。




乳がん検診のマジック


・ある女性は10年前、乳がんの検診を受けました。
・マンモグラフィー検査。
・早期発見の切り札といわれている検査です。

・郵送で送られて来た検査結果には、精密検査が必要だと書かれてあった。
・要精検に丸印が。

・女性はその時、血の気が引いたといいます。
・すごく怖くなり、家族のことも考えました。

・すぐに検査の予約をしましたが、家事も手につかない。
・娘の将来を、心配してしまいます。


・でも、結局、がんは見つかりませんでした。
・最初の検診を受けてからおよそ3ヶ月、長い緊張から解放された。



・実は、乳がんの検査では、こんな数値が。

本当は乳がんではないのに「がんの疑い」と判定してしまう確率
・それは、およそ9%

・これだけ見ると、検査の精度の高さが分かります。
・けれども、別の数字もあって、その数字を見た上述の女性は、仰天したといいます。

・それは、検査で「がんの疑い」と判定された人が、本当に乳がんである確率
・「要精密検査」の人が100人いたら、どれくらいの人が本当に乳がんなのか?
・その確率とは、およそ3%


・むむ、上では検査の精度がいいように思えるし、下では悪いように思える。
・これって、どういうこと?

・でも、このふたつの情報、どちらも正しいといいます。

・40代女性の乳がんの割合は、1000人当たりで、およそ3人。
・この3人が、マンモグラフィー検査で発見されたとします。
・この時、本当は乳がんではないのに「がんの疑い」と判定してしまう確率は、9%。
・なので、997×0.09=89.7人、およそ90人が、がんの疑いと判定される。

・ということで、計93人が、精密検査を受けることに。
・でも、本当に乳がんなのは、3人。
・なので、3/93=約3% の人だけが、本当に乳がんということになります。

・なるほど、どちらも正しいですね。


・大事なポイントは、集団検診の場合、健康な人の方が圧倒的に多いということ。
・そのため、母数が多い。
・母数が多いと、間違われる人も、多くなる。
・確立としては少なくても、数はそれなりに多くなる。

・なので、検査自体の精度が悪いのではない。


・大切なのは、きちんと検査を受けること。
・また、再検査になっても、慌てないこと。
・過信もせず、心配のし過ぎもせず、お医者さんの指示に従いましょう。

・乳がん検診の目的は、乳がんを発見すること。
・検診を受けると確実に、死亡率が下がるというデータもあります。
・なので、ちゃんと検査は、受けるべき。

・40歳以上の女性には、2年に1回の乳がん検診が推奨されているようです。




合格率アップの不動産屋さん?


・2年前、大阪大学を受験した男性。
・奇妙な広告を目にしました。
・「毎年、お部屋のお申し込みをして頂いた受験生さんの合格率は、72%を超えています」と書かれてある。

・大阪大学の倍率は、2~3倍。
・合格率は、高くても50%のはず。

・男性は験(げん)かつぎもかねて、部屋を予約。
・その効果もあったのか、男性は見事合格し、大阪大学の学生となりました。


・でも、この数字って、正しいの?
・ADさんが不動産屋さんを訪ねたところ、この数字は本当だといいます。
・確かに、物件の予約状況と合否を見ると、合格率が高い。

・これって、どういうことだろう?


・この数字には、受験生の自信が出ているのではないかといいます。
・合格する自信のある受験生ほど、早く部屋を確保しようとする。
・大学でアンケートをとったところ、自信がある人ほど部屋の予約をし、自信のない人は予約してなかったそう。

・これを、“サンプルのかたより”といいます。
・普通、合格率を調べる時は、受験生全体を対象とする。
・しかし、ここでは、結果として、部屋を予約するような「自信のある受験生」がサンプルになっています。
・なので、合格率が上がると。




顧客満足度 98.7%のわけ


・サンプルのかたよりを利用した例は、他にも。

・「顧客満足度98.7%」といった、広告を見ることがあります。
・これもおそらく、数字としてはウソではないだろうと。

・ただ、サンプルに偏りがある可能性が。
・商品を、2回3回と買う時に、お客様アンケートを同封する。
・すると、すでに満足している人がアンケートに答えることになるので、高い満足度が出ると。

・買う時点で、興味がある。
・連続して買う人はすでに満足しており、アンケートにも協力的。
・おそらく、ダメだと思った人は、アンケートは送らない。
・興味のない人は、そもそも買わない。



・関西のある空港では、空港にあるお店の接客態度が悪いと評判になった。
・そこで空港会社が、利用者に対し、店員の接客態度について、調査を実施しました。

・そのアンケート結果は、おおむね満足が94%。
・この結果に、当局もビックリしたといいます。

・でも、アンケート自体に、トリックがありました。
・店員の接客態度は? という問いに対し、選択肢が、「おおむね満足」と「不満足」のふたつしかなかった。

・日本人は、「おおむね」とか「だいたい」というのを好む。
・不満はなくもないが不満足とは言い切れないという人が、おおむね満足に流れてしまいました。


・数字自体はウソではなくても、その背景を見逃すと、印象のトリックにひっかかる。
・同じ数字でも、それがどういう経緯で出てきたかによって、解釈は大きく変わるようです。






NHK ためしてガッテン 2011年 08月号 [雑誌]




出社が楽しい経済学









数字はウソをつかないといいますが、数字の出方や経緯によって、解釈やイメージは変わるみたい。

ネットの世界では、グラフの改ざんなんかも、問題になることがあります。

ちょっと立ち止まって考えたり、視点を変えたり、そうやって精査することも、大事なのかも。


高い安いなんかも、基準を決めてちゃんと比べないと、「安いつもり」とか「得したつもり」と、「つもり」の罠にはまっちゃうのかもね。

必要なものを効率的に買う、そういうのが一番いいのかな。

チラシチェックとか、そういう手間も大事だけど。





マンガでわかる統計学






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